為替市場の「東京の主婦(=円ショート外貨ロングの個人投資家)」殲滅相場がもたらした株式市場焦土相場

昨日の株式市場における日経平均874円81銭(5.42%)安には驚かされた。特に午後2時からのとどめの350円安。凄味があった。勝手な読みではあるが、お盆休み後半の個人投資家のパニックが一翼を担ったものだと推察する。損や不安を抱えたまま「週末」「年末」などを越したくないという心情は、人間の性質を考えれば普遍的だ。「年末」に比べれば傾向の薄い「週末」も、お盆という特殊事情が加わればそれがより強くなる。追い込まれたこの状況下で、安穏とポジションを積み上げてきただけの「東京の主婦」が(投機筋の仕掛けも受けて)まずパニクり、ヘッジファンドの円キャリー巻き戻しを巻き込みながら雪崩をうった強烈な円高が東京株式市場を直撃、そしてロシアやオイルなどの投げ売りに耐えきれなくなった個人投資家が午後2時にパニクった、というのが俺様的勝手なストーリー展開である。

日本の個人投資家が、相対的に小さな株式市場はおろか巨大な為替市場までたたき落とすというのは少し前ならあり得ない話だが、レバレッジ数十倍のFX取引に係わる信用建玉(殆ど全てが円ショート)が株式市場の信用買い残4兆2000億を遙かに超える6兆円にまで急増していたことを考えれば、納得するしかない話である。

自戒を込めて再度自分自身に刻んでおかなければならないことは、現状を打破して新たなる未来へと突破していかんとする「投機家」は、疑い続けなればならない、ということだ。我々投機家は呑気な投資家であってはならないのだ。「投資家」はいつも過去に起こった成功体験で足をすくわれる。安穏と生きてはいけない。常に動的であれ。我々少数のアウトサイダーは、人生においても、太陽のように燃焼し続ける「投機家」であるべきなのだから。