3泊4日、初めての箱根温泉(3/27〜3/30)

先週ゆったりとした箱根は、結局合計3泊した。大抵の場合俺様は、追加で宿泊したくなったときのために延泊の選択肢を用意しているのであるが、今回は、「満足できなかった」というわけではなくて「充分すぎるほどリラックスできた」が故に、そのオプションを行使しなかった。

宿を変えて2泊した箱根湯本のお湯はどちらも温泉力があった。塩化ナトリウム系単純泉の透明なお湯は、湯上がり後に起きる肌のすべすべ感の増加が素晴らしく、何度も入ってその変化を楽しんだ。最後に泊まった「湯の花温泉ホテル」の青い乳白色の硫黄泉もまた、硫黄泉好きの俺たちを高揚させ、五時過ぎという早朝にさえ俺様を露天風呂に誘った。

ドライブもまた楽しかった。名古屋から三時間半という片道も当初覚悟していたよりずっとスムーズだったし、何時か運転してみたいと思っていた「箱根ターンパイク」や「芦ノ湖スカイライン」を走る事が出来た。「箱根ターンパイク」を走りながら、二十代だったら確実に女の子をキャーキャー言わせながら走ってただろうなと思った。しかし今、当時の半分以下のスピードでじっくりと走る自分を俯瞰しながら、三十代後半とはこういう事なのかと思った。

極めつけは富士山だった。最終日の朝まで「富士見日和」は訪れず、今回は諦めようと心を決めた30日の正午前、ついにその山はありありと眼前に姿を現した。急いで俺たちは今回の滞在で3回目の大観山に向かい、ドライブインの駐車場から芦ノ湖越しの富士を一体感と共に眺めた。見ると言うよりもむしろ胸板に貼り付けられるような体感を得ながら満足行くまで眺め、三十枚ほど写真を撮った。そのあとはもちろん「芦ノ湖スカイライン」。急速に距離を縮める富士の雄大さ、美しさ。俺たちの箱根に足りないものは何もなくなった。

また、箱根ガラスの森、彫刻の森美術館、大涌谷、これら全てでも楽しい時間を過ごした。ガラスの森ではクリスタル製の人工樹が映し出す光の輝きに心洗われ、彫刻の森ピカソ群では改めて「彼の姿勢」と俺様の彼への認識が正しい事を確認した。大涌谷では「黒卵」を三個ずつ食べたから俺たちの寿命を21年延ばす事ができた。

実に充実した今回の箱根滞在。今月末から旅行するヨセミテ公園の前後にまた訪れようと思っている。