思考を吹き飛ばす暴力的音楽

24日のイブに行こうと思っていたマドレーヌ寺院のクリスマス・ミサは、気が変わって止めてしまった。その代わりと言ってはなんだけど、今日25日は午後4時から行われたクリスマス・パイプオルガンコンサートに行った。

マドレーヌのパイプオルガンは、大型で音圧が凄い。それがパルテノン神殿風の重厚な建物を揺るがせて、迫力ある音の渦に参拝者を巻き込んでしまうのだ。この辺りは日本の仏教寺院とは一段も二段も違うところで、思考を置き去りにした肉体的エクスタシーに人々を叩き込む。永年に渡り生きながらえ続けてきたカトリックの力の源はこの辺りにもあるに違いない。

今日のオルガンコンサートも、全6曲でトータル1時間程度のものであったけれど、当初予想していた静かで平和的で賛美歌的なものは2曲目から5曲目だけで、最初の曲と最後の曲は不協和音をふんだんに使った、大音量かつ暴力的なトランス音楽だった。俺達は存分にそのエクスタシーを楽しんだ。いや、良いもんだね、こういうの。