BS2で「火の鳥 未来編」を見た

手塚治虫の「火の鳥」は原作で何度も読み返したけれど、アニメーションは今回が初めてだった。三日ほど前からBS2の夏休み特集で放送されているのを知り、トレードしながら見ていた。時間の尺があるアニメーションだからどうしても原作に比べて「深み」が浅くなってしまっていたけれど、元が凄いものだから十分に素晴らしかった。

今更書くまでもないことだけれど、「火の鳥」は「未来編」にとどめを刺す。彼の伝えんとしていることは俺様自身も既に独自の体験でもって99%発見済みだけれど、それでもこのことは何度確認しても何時までも新鮮で、心を打たれる。

「命とは初めから永遠のものなのだ」(火の鳥未来編エンディングより)

事実はいつも通念とは乖離している。我々が漠然と信じているコインの裏側だと言ってもいい。それにしてもこれほどまでに短い言葉で、我々の究極的な悩みを粉砕してしまう手塚治虫はやはり凄い。彼は「まんが」を芸術の域まで高め、そして一人でゴールさせ「終わらせて」しまった。やはり神様である。