8th/Aug/2006 Bali-day8

kemurin012006-08-08


今日は「ブガワンギリ(ベガワンギリと表記されることが多いが発音はブガワンギリ)」を離れてジンバラン地区の「リッツカールトン」に戻る日だ。ブガワンギリには僅か3泊の滞在だったけど、素晴らしい時間を過ごすことが出来た。今まで少なくない高級ホテルやリゾートに滞在したけれど、プレミアリゾートのカテゴリーを越えてスーパーリゾートの域に達しているのは、コートダジュールのエズビラージュ近くの海辺に隠れるように立つ「ル・キャップ・エステル」とバンフの「リムロックホテル」、そして此処ブガワンギリだけだ。それほどまでに上質なリゾートにたどり着いたことを嬉しく思う。

俺様は何時もそうなのだが、リムロックホテルのように一度良いと思うと何時までも其処にいたいと思うし、すぐに其処に戻ってきたいと思ってしまう。そして何時もワイフに窘(たしな)められる。世界にはまだまだ行くところが沢山あると。しかし俺は1時間後のチェックアウトの時に執事のサルバに、一切の虚飾のない気持ちで言うだろう、すぐ戻ってくると。だが歴史的に本当にすぐ其処に戻ったことはあまりない。センチメンタリズムと選ぶ道はただ一つに限られるという相反するポリフォニズムの引き裂き。それが混乱を宿命づけられた俺たち人間の俯瞰的姿。

もう此処には戻ってこないかもしれない。流れが向かなければ誰も其処には向かえない。しかし例えそうだとしても、俺は一度此処に来た。そうであるならば、ニーチェ永劫回帰の循環のなかで、次のサイクルではまた必ず此処に戻ってくるさ。